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櫻正宗

銘醸・灘五郷の酒造りを支える奇跡の“ 宮水”を発見
約400年の歴史を刻む、「協会1号酵母」発祥の蔵

兵庫県神戸市東灘区魚崎南町

兵庫県神戸市から西宮市の沿岸部、東西約12kmにまたがる酒造地・灘五郷。西宮市の今津郷・西宮郷、神戸市東灘区の魚崎郷・御影郷、灘区の西郷からなる5つの郷の総称で、高品質の酒米や名水、優れた醸造技術、気候風土など、日本酒造りに適した条件に恵まれていたことから、生産量・販売量ともに日本一を誇る銘醸地となりました。
この灘の酒造りを語るうえで欠かすことのできない酒蔵が「櫻正宗」です。6代目当主・山邑太左衛門が、灘の酒造りの要となる仕込み水「宮水」を発見。六甲山系から湧き出すこの霊水はミネラル分を豊富に含み、力強くキレのある日本酒を生み出します。江戸時代には「櫻正宗」が醸す「正宗」の名を冠した日本酒が人気を博し、「正宗」はやがて日本酒そのものを象徴する呼び名となるほど、隆盛を極めました。1906年には、「櫻正宗」の酵母が日本醸造協会の「協会1号酵母」として登録・頒布され、日本酒の品質向上に大きく貢献。業界を牽引する酒蔵のひとつとして、伝統を守りながら、絶えず新しい挑戦を続けています。
今回のプランでは、西宮市の宮水発祥の地と、灘五郷とゆかりの深い西宮神社をめぐり、「櫻正宗」の記念館「櫻宴」へ。灘の酒造りと歴史を学びながら、銘酒のテイスティングをお楽しみいただきます。Bプランでは、神戸の老舗料亭「松廼家」で、女将によるおもてなしと日本酒のペアリングコースをお楽しみいただきます。
  • PLANA

    酒処「灘」発展の“宮水”をたどり、酒蔵での歴史と精神性を学ぶ、“灘”酒文化探訪

  • PLANB

    酒処“灘”発展の“宮水”と酒蔵での学び料亭での日本酒ペアリングを通じた兵庫の日本食文化体験

酒造りにおける7つの精神
日本酒は麹が米のデンプンを糖に変える「糖化」と、その糖を酵母がアルコールに変える「アルコール発酵」が同時に進む、世界的にも稀有な「並行複発酵」によって醸されます。
その高度な技術を支えているのが蔵人の技や精神。日本的なものづくりの原点に通ずる酒造りをご紹介します。
  • 1. 理解

    創醸から400年にわたり受け継がれてきた酒造り。六甲山系の地層を通って湧き出る「宮水」、兵庫県産の良質の酒米、代々磨き上げられてきた職人の技で醸しています。酒造りに使われる酒米「山田錦」は、地元農家とともに丹念に育てたもの。米作りを知り、先人の営みに思いを馳せながら、酒造りに向き合っています。

  • 2. 研鑽

    原料米の精米歩合を極限まで高め、雑味の少ないクリアな酒質を追求し、高精白の先駆者とも称される「櫻正宗」。その酒造りは、蔵人が培ってきた技術と研鑽が随所に息づいています。自社工場で精米された米は、一定期間寝かせたのち、洗米・浸漬へ。精米歩合が高いほど米は水分を吸収しやすくなるため、浸漬の工程は秒単位で管理されることもあります。蒸米は、外側に程よい硬さを保ち、内側にやわらかさを残す「外硬内軟」の状態に仕上げ、適温まで冷却されます。

  • 3. 砥磨

    「一麹、二酛、三造り」といわれるほど酒造りの要となる麹造り。銘柄に応じて最新技術を取り入れ、安定した麹造りを行いながら、職人たちの熟練した技と経験を活かした伝統的な手造りも大切にしています。吟醸造りでは、麹を育てる専用室「麹室」で、蒸米に手作業で均一に種麹を振りかけます。それから2昼夜にわたり、徹底した品温管理のもと、麹の状態をみながら何度も手を入れて麹の成長を促します。栗のような芳香が立ち始めたところで、麹室から麹を出します。

  • 4. 直観

    アルコール発酵に欠かせない酵母を健やかに育てる工程が「酒母造り」です。こうして培養された酒母に、蒸米、麹米、仕込み水を加えて醪を仕込み、約15~40日をかけて発酵を進めます。発酵の過程では櫂入れを行い、香りや泡立ち、温度のわずかな変化に蔵人が感覚を研ぎ澄ませて向き合います。

  • 5. 待命

    低温でゆっくりと発酵を進めることで、米本来の旨みを引き出し、雑味のないクリアでなめらかな酒質へと仕上げます。蔵人が手を尽くしたあとは、酵母の営みに委ね、その仕上がりを静かに待ちます。銘柄によっては、貯蔵タンクで熟成を重ね、より奥行きのある味わいに仕上げます。

  • 6. 受容

    発酵を終えた醪を搾り、原酒と酒粕に分ける工程が「上槽」です。銘柄によっては、醪を酒袋に詰めて積み重ね、無理な圧力をかけず、自らの重みだけで時間をかけて酒を絞ります。自動圧搾機で搾る方法に比べて、手間と時間はかかりますが、その分、繊細で澄んだ味わいに仕上がります。

  • 7. 感謝

    酒蔵を構える魚崎地区の発展と醸造安全を祈念するとともに、日頃支えてくださる地域の方々への感謝を込めて、毎年11月第1土曜日に「蔵開き」を開催しています。あわせて、酒造りを根底から支える農家への感謝を胸に、良い酒造りに欠かせない米をともに育んでいます。

櫻正宗のご紹介
現在の兵庫県伊丹市荒牧で1625年に創醸。1717年に初代・山邑太左衛門を名乗り、酒造業を本業として「櫻正宗」の礎を築きました。3代目以降は、西宮と魚崎で酒造りをしていましたが、6代目が西宮の蔵で造る酒が常に高品質であることに着目。西宮の井戸水が酒造りに非常に適した水であることを突き止めました。この名水は後に「宮水」と呼ばれ、淡麗辛口の酒を生み出す仕込み水として灘地域の酒蔵で使用されるようになりました。また6代目は、京都の寺で目にした「臨済正宗」という経典名にちなみ酒銘を「正宗」に改称。江戸時代末期に流行の酒銘となりましたが、明治期の商標制度では「正宗」の一般化を理由に登録が認められず、「櫻」の字を冠して「櫻正宗」と改め現在に至ります。
1906年には、櫻正宗の酵母が、当時の日本醸造協会により「協会一号酵母」として全国へ頒布。この公的酵母の普及は、日本酒の品質向上に寄与し、日本酒造りに革新をもたらしました。その後、戦災や阪神・淡路大震災による甚大な被害を受けながらも、品質第一、お客様第一の信念を貫き、伝統的な酒造りの継承と地域社会の貢献に努めています。
1998年には櫻正宗記念館「櫻宴」を開館。当時の酒造りを伝える貴重な映像資料や展示、レストランや日本酒専門呑処「三杯屋」を通じて酒造文化を発信。ショップでは当蔵の日本酒を販売し、地域の特産品なども取り揃えています。近年は国際的な品評会においても高い評価を受け、日本酒の魅力を世界へと広げています。2025年には創醸400年の記念事業として、日本初となる低アルコール燗酒の新しい飲み方「まろや燗」を提案。時代に寄り添う新たな日本酒文化の普及に取り組んでいます。
住所
兵庫県神戸市東灘区魚崎南町5-10-1 ※[櫻正宗記念館]神戸市東灘区魚崎南町4-3-18
TEL
078-411-2101(代) ※[櫻正宗記念館]TEL:078-436-3030 
営業時間
[櫻正宗記念館]10:00~22:00 ※[櫻宴]11:30~15:00(L.O.14:00)、17:00~22:00(L.O. 21:00)、[三杯屋]17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日
火曜
駐車場
25台