Nishino Kinryo

西野金陵

讃岐の酒米と清冽な湧水で醸す
海上交通の守り神「金刀比羅宮」の御神酒

香川県仲多度郡琴平町

古来より海上安全を願う参詣者が絶えない金刀比羅宮。江戸時代には「こんぴら参り」と称され、伊勢神宮への「お伊勢参り」と並ぶ一大信仰地として篤い崇敬を集めてきました。その門前町である香川県琴平町に蔵を構えるのが「西野金陵」です。金刀比羅宮の御神前に供される御神酒を醸し、江戸時代より「讃岐のこんぴら酒」として広く親しまれてきました。
脈々と受け継がれる「西野金陵」の酒造りを支えるのが、御神域に湧き出る清冽な水や讃岐で育まれる良質の酒米。伝統の技と心で磨き上げたシャープで淡麗辛口の純米大吟醸「煌 金陵」、香川県産オリーブから採取された“さぬきオリーブ酵母”で醸す「瀬戸内オリーブ純米吟醸」をはじめ、多彩な銘柄が揃い、料理と調和する食中酒として高く評価されています。
今回のプランでは、金刀比羅宮の参道にある酒蔵を復元した「金陵の郷」で、「西野金陵」の歴史と伝統的な酒造りについて学び、代表銘柄の試飲をお楽しみいただきます。さらに、金刀比羅宮への参拝、香川県高松市に暖簾を掲げる名料亭「二蝶」が提案する懐石料理と日本酒のペアリングコースを体験できる特別プランも用意しました。
  • PLANA

    金刀比羅宮の御神域のもとで歴史を刻んできた「西野金陵」で、讃岐の酒造りの伝統と技に触れる酒文化探訪

  • PLANB

    琴平の酒蔵と金刀比羅宮で酒文化・信仰文化を学び、 高松の名料亭で日本酒ペアリングを体験する特別プラン

酒造りにおける7つの精神
日本酒は麹が米のデンプンを糖に変える「糖化」と、その糖を酵母がアルコールに変える「アルコール発酵」が同時に進む、世界的にも稀有な「並行複発酵」によって醸されます。
その高度な技術を支えているのが蔵人の技や精神。日本的なものづくりの原点に通ずる酒造りをご紹介します。
  • 1. 理解

    日本酒の主原料は米と水。その土地の風土は、酒造りにも大きく影響します。「西野金陵」では、香川県産の酒米・オオセトを中心に使用。試験醸造を重ねて、いち早く最適な醸造法を確立しました。酒造りは毎年の米の状態を見極めるところから始まります。

  • 2. 研鑽

    例えば、「西野金陵」の純米大吟醸は精米歩合が35%、つまり米の65%を磨き落とし、中心の澄み切った部分だけを使用しています。精米後は、温度と水分が均一になるよう冷暗所で静かに休ませます。その後、品種や精米歩合ごとに吸水率を管理しながら洗米・浸漬を行い、約1時間かけて蒸し上げます。蒸し加減は蔵人が都度確かめ、適温まで素早く冷却されます。こうした工程の一つひとつにも、蔵人の弛まぬ研鑽の積み重ねが息づいています。

  • 3. 砥磨

    蒸米は室温32℃前後、湿度40~70%前後に調整できる麹室に引き込みます。蒸米に麹菌の胞子を振りかけ、繁殖させることで麹を造ります。この麹造りは日本酒の味を決める重要な工程のひとつ。脈々と受け継がれる技と心、それらを真摯に磨き続ける砥磨の精神を礎に行われています。麹は刻一刻と変化する生き物。その機微を培われてきた経験と五感で捉え、何度も手をかけながら品温管理を徹底し、麹を育てていきます。

  • 4. 直観

    続いて、酵母を増やしていく工程「酒母」造りへ。その酒母に麹・蒸米・水を3 回に分けて仕込み、醪を造ります。ここでも化学分析に基づく数値管理を行いながら、泡の状貌や香味も確認します。培われた蔵人の直観を働かせながら櫂入れ等を行い、温度や発酵を調整します。

  • 5. 待命

    低温で時間をかけて醪を発酵させることで、雑味の少ない、キレのある日本酒に仕上がります。20~25日ほど経ち(※1)、泡が静まりはじめると終盤へ。その後、圧搾機で搾られた日本酒は、酒質を安定させるために「火入れ」を行い(※2)、貯蔵タンクで静かに熟成の時を重ねます。
    ※1 発酵期間は種類によって異なります。
    ※2 火入れをしない日本酒=生酒などもあります。

  • 6. 受容

    搾られた日本酒は、これまでの仕込みが結実する瞬間です。蔵人は、その香りや味わいの輪郭を確かめ、出来栄えを静かに受けとめます。今年の米質や日々の発酵の進み具合などを見極めながら醸した一滴には、作り手の想いまでもがしっかりと息づいています。

  • 7. 感謝

    日本の伝統的な酒造りにおいて、日本酒は神への捧げもの(神饌)として重要な意味を持ちます。金刀比羅宮の御神酒を醸す「西野金陵」では、毎年、多度津工場にて、新酒を神前に供えて醸造安全を祈願する「初しぼりの儀」が執り行われています。

西野金陵のご紹介
「西野金陵」の創業は1658年。初代・西野嘉右衛門が阿波芝生(現在の徳島)で染料の藍の商いを始めたことを起源とします。1779年に7代目が酒造業を併営し、1789年に8代目が讃岐・琴平で本格的な酒造りに着手。それ以来、金刀比羅宮に御神酒として奉納され、「讃岐のこんぴら酒」として参詣者にも広く愛飲されてきました。「金陵」の酒名は、儒学者の頼山陽(らいさんよう)が琴平の地を中国の古都・金陵(現在の南京)になぞらえたことに由来します。
「酒造りは造る人の心のあり方、酒造りは人の和、蔵浄ければ自ずと酒清し」を座右の銘に、葛原八幡神社の御神域に湧き出る「八幡の恩湧」や霊山・象頭山の清らかな伏流水、讃岐で育まれる酒米「オオセト」などを使い、讃岐の風土を映した酒造りに向き合ってきました。金刀比羅宮の参道沿いには当酒蔵の伝統的な酒造りを学び、その魅力に触れられる「金陵の郷」があり、往時の酒造りに関する貴重な資料が展示され、樹齢900年を超える御神木の大楠がそびえ立ちます。館内では試飲もでき、ここでしか手に入らない限定酒も販売。琴平町に現存する日本最古の芝居小屋で、国の重要文化財に指定されている「旧金毘羅大芝居(通称:金丸座)」で毎年春に開催される「四国こんぴら歌舞伎大芝居」のお練りは、ここ「金陵の郷」が終着点となっています。
住所
香川県仲多度郡琴平町623(金陵の郷)
TEL
0877-73-4133(代)
営業時間
平日:9:00~16:30(資料館は~15:30) 土日祝:9:00~17:30(資料館は~16:30)
定休日
無休
駐車場
なし(近隣の有料駐車場を利用)