Kamoizumi Shuzo

賀茂泉酒造

日本有数の酒処・西条を代表する
純米醸造のパイオニア

広島県東広島市西条

兵庫の灘、京都の伏見、広島の西条。水や気候、米といった酒造りに欠かせない資源に恵まれ、伝統的な醸造技術が育まれてきたこれら3地域は、古くから「日本三大酒処」と称されています。そのひとつ、西条は「酒都」とも呼ばれる名醸地。この地で1912年に創業し、純米醸造の先駆者として日本酒業界を牽引してきたのが「賀茂泉酒造」です。
純米醸造とは、米・米麹・水のみを原料とし、醸造アルコールや糖類などの添加物を一切加えず、日本酒本来の味わいを追求する製法。「賀茂泉酒造」では、龍王山の清らかな伏流水と地元産の良質な酒米を用い、広島杜氏に代々受け継がれる「三段仕込」の技を忠実に守りながら、芳醇で奥行きのある酒を醸し続けています。さらに、活性炭素によるろ過をあえて行わないことで、酒本来の旨味と香味を余すことなく引き出し、自然が生み出す美しい山吹色を湛えた一本へと昇華されます。
今回のプランでは、「賀茂泉酒造」4代目・前垣壽宏氏による、日本酒と酒都・西条を紐解く座学と、銘醸のテイスティングを通して、日本酒の奥深さを学んでいただきます。さらに、広島を代表する料亭「半べえ」にて、瀬戸内の旬を映した料理と日本酒のペアリングコースもお楽しみいただけます。
  • PLANA

    純米醸造のパイオニア“賀茂泉酒造”と酒の神を祀る“御建神社”文化探訪

  • PLANB

    広島の酒蔵での酒文化と、格式高い日本庭園を持つ料亭での日本酒ペアリングプランを通じて、日本文化に流れる精神性を体験する特別プラン

酒造りにおける7つの精神
日本酒は麹が米のデンプンを糖に変える「糖化」と、その糖を酵母がアルコールに変える「アルコール発酵」が同時に進む、世界的にも稀有な「並行複発酵」によって醸されます。
その高度な技術を支えているのが蔵人の技や精神。日本的なものづくりの原点に通ずる酒造りをご紹介します。
  • 1. 理解

    「賀茂泉酒造」が醸す一滴の礎となる、広島の豊かな風土。「酒米の王様」と称される山田錦をはじめ、広島八反や中生新千本といった県産の良質な酒米を厳選。地元農家と理想の米作りから共に歩んでいます。さらに、仕込水の水源となる森林の整備にも取り組み、風土を大切にした酒造りを行っています。

  • 2. 研鑽

    農家から仕入れた米を精米し、冷暗所で休ませます。その後、品種や精米歩合ごとに吸水率を秒単位で管理しながら洗米・浸漬。蔵人が連携し、手際よく作業を進めていきます。翌朝、前日に準備した酒米を「甑」で一気に蒸し上げます。西条では、酒造りの時期になると各蔵から蒸米の湯気が立ち上り、地域の風物詩となっています。蒸し上がった米の加減を蔵人が見極め、放冷機で素早く冷却したのち、次なる工程へと備えられます。

  • 3. 砥磨

    「砥磨」の精神が宿る麹造り。適温に冷ました蒸米に蔵人が手作業で均一に種麹を振りかけます。麹菌の生育に最適な環境を整えた麹室では、振りかけた麹菌が米全体に満遍なく付着するように手で揉みます。さらに、麹菌が繁殖して固まった米をほぐし、温度や水分を均一にして酸素を供給する「切り返し」から、「盛り」「仲仕事」「仕舞仕事」「出麹」へ。工程ごとに品温管理を徹底し、丹念に手をかけて麹を造ります。

  • 4. 直観

    続いて、アルコール発酵に必要な酵母を培養する「酒母」を造ります。その酒母に、蒸米、麹米、仕込み水を合わせ、ひとつのタンクで醪を仕込みます。蒸米・麹米・仕込み水は、3回に分けて加える「三段仕込」。醪の泡立ちの変化を見極めながら微調整を行い、ゆっくりと発酵を促していきます。

  • 5. 待命

    醪は最新のシステムで品温を管理し、20日から1カ月ほどかけて、低温でじっくりと発酵を進めます。「賀茂泉酒造」では、活性炭素によるろ過を行わないことで、米の旨みと美しい山吹色を湛えた酒に仕上げています。銘柄によっては貯蔵タンクで熟成させ、円熟味を深めていきます。

  • 6. 受容

    手間ひまを惜しまない長い仕込みのすべてが、その一滴に凝縮される日本酒。蔵人は香りや味わいを確かめ、酒の出来を見定めます。その一滴には、この地の気候風土、酒造りに真摯に向き合う造り手の心が刻まれています。蔵人はそれを受け止め、次の酒造りへと繋いでいきます。

  • 7. 感謝

    酒造りのまち・西条では、毎年秋に日本酒文化の発信と地域振興、日ごろの感謝の意を込めて「酒まつり」が開催されます。全国から約20万人以上が訪れる、国内最大級の日本酒イベントで、御建神社の境内にある松尾神社から杉玉を担いだ「大酒林神輿」が発進するなど、神事も行われます。

賀茂泉酒造のご紹介
1912年に「前垣酒造場」として創業して以来、一貫して銘酒を醸し続けてきた賀茂泉酒造。物資不足から醸造アルコール添加が主流となった戦中・戦後の動乱期、2代目は全国に先駆けて、米・米麹・水のみを原料とする日本酒本来の「純米醸造」の復活を決意。約6年にわたる試行錯誤の末に完成した純米醸造酒は、酒造業界に一石を投じ、純米醸造のパイオニアとして全国に知られるようになりました。以来、酒都・西条の発展と深化にも多大なる貢献を続けています。
「賀茂泉」という酒名は、京の都に因む「賀茂」の地名と、自社山林に湧き出る西国街道の名水「茗荷清水」に由来します。この清冽な水で酒を仕込んだことが名の興りです。適度なミネラル分が味わいの骨格を形づくり、広島杜氏に代々受け継がれる「三段仕込」の技と相まって、凛とした個性を備えた酒を生み出しています。また、活性炭によるろ過を行わないことも大きな特徴。グラスに注がれた酒はほのかな山吹色を湛え、米本来の力強い旨みが感じられます。
こうした伝統の技が結実した銘醸は、2023年の「G7広島サミット」において乾杯酒の栄誉に浴し、近年では欧米をはじめ世界各国にそのファンを広げています。酒蔵が佇む敷地内には、かつての広島県立醸造試験場安芸津支場を改築した酒喫茶「酒泉館」や直売所を併設。日本酒を起点に、人と文化が交わる「交流の場」として親しまれています。
住所
広島県東広島市西条上市町2-4
TEL
082-423-2118
営業時間
平日:8:30~17:00(本社直売所)、土・日曜、祝日:10:00~17:00(酒泉館)
定休日
本社は土・日曜、祝日(酒泉館は営業)
駐車場
10台
ホームページ
https://www.kamoizumi.co.jp/